ChromeVoxはChromebookに標準装備のスクリーンリーダーです。「音声フィードバック」とも表記されています。[Ctrl+Alt+Z]キーを押すたびに、ChromeVoxの開始と終了ができます。ユーザー補助機能の設定で有効にすれば、電源投入直後からしゃべりだします。
日本語キーボードのキー配列はメーカーや機種に関係なく、すべて同一です。最上段は左上に[ESC]キーがあり、その右側は11個の固有キーがあります。その右のテンキー等はありません。キーの数は78個です。
最下段は左下に[Ctrl]キーがあり、その右は[Alt][英数][スペース]キーの順です。[Windows]キーはありません。[Ctrl]キーの上は[Shift][検索][Tab][かな英数][ESC]キーの順です。
[検索]キーはサーチキー、またはランチャーキーとも言い[Windows]キーと似た使い方をします。外付けのキーボードを使用する場合は[検索]キーの代わりに[Windows]キーを使用します。
ChromebookまたはChromebook互換機の電源を入れて、しばらく待つとログイン画面が表示されます。さらに数秒待つとChromeVoxが起動されて読み上げ開始です。しばらく待ってもChromeVoxの読み上げが開始しない場合は[Ctrl+Alt+Z]を押してください。ChromeVoxが起動されて読み上げ開始です。
ログイン画面では、Tabキーを押して項目を一巡して確認してください。パスワードの項目で、グーグルアカウントのパスワードを入力して、Enterキーを押すと、ログイン完了です。パスワード入力時は一文字入力するたびに「箇条書き」と聴こえます。
ログイン直後の画面はWindowsの画面に似ています。典型的な画面構成はデスクトップ上にChromiumブラウザが開き、Google検索ページが表示されます。ChromeVoxが稼働中は画面最上段に1行分のバーがあり、読み上げの内容が表示されます。
[検索]キーを2回押すと、スティッキーモードの有効と無効が切り替わります。スティッキーモードが無効の場合、見出し項目を追いかけるには[検索]キーを押しながら[H]キーを押します。ページ内を前後に移動するには[検索]キーを押しながら上下左右の矢印キーを押します。スティッキーモードが有効の場合は、単に[H]キーを押すか、上下左右の矢印キーを押します。
上下矢印キーを押すと、行ごとに前後移動します。左右矢印キーを押すと、文節ごとに前後移動します。
スティッキーモードが有効の時に、文字入力項目に来たら自動的に無効になります。[H]キーを押すと、見出し項目を追いかけないで、文字入力ができます。文字入力項目から離れたら、自動的に有効に戻ります。
[検索+A]キーを押し、続けて[P]キーを押します。これを3回繰り返すと「句読点を読み上げない」「一部の句読点を読み上げる」「すべての句読点を読み上げる」の切り替えができます。句読点読み上げとなっていますが、実際は半角記号の読み上げと思われます。
下記の2行は半角記号と全角記号の例です。どのように読み上げられるかご確認ください。
! " # $ % & ' ( ) = - .
! ” # $ % & ’ ( ) = ー 「 」 、 。 ① ② ③
日本語キーボードは左上に[ESC]キーがあり、その下に[かな英数]キーがあります。Windowsの半角全角キーと同じ振る舞いをします。ローマ字入力でかな漢字変換をしてみました。
ローマ字入力で『ASA』と入力し、スペースキーを押し続けたら、読みがあさで、異なる単語が33件出てきました。スペースキーの代わりに、タブキーを押し続けたら、朝、朝日、浅草、朝ドラ、などが102件出てきました。
ローマ字入力で『ASA』と入力し、スペースキーを押したら、読み上げがありません。2回目を押したら、2件目の変換候補を読み上げました。また、ローマ字入力中やかな漢字変換中に、フォント名や書式等を読み上げます。このようにぎこちないところがありました。
キーボードの左上にESCキーがあります。その右側に11個の固有キーがあります。仮にF1キーからF11キーと呼びます。日本語入力でかな漢字変換をしているときはF6キーからF10キーはWindowsと同じ働きをします。その他の場合は下記の働きをします。
F1:ブラウザの「戻る」ボタンと同じ。
F2:ブラウザの「進む」ボタンと同じ。
F3:ブラウザの「再読み込みする」ボタンと同じ。
F4:ウインドウの全画面表示とその解除。
F5:起動中のウインドウを一覧表示する。
F6:画面の明るさを少しずつ暗くする。
F7:画面の明るさを少しずつ明るくする。
F8:音量をミュートする。解除するにはF11を押す。
F9:音量を少しずつ小さくする。ミュート中に押すと音量がゼロになる。
F10:音量を少しずつ大きくする。
F11:長押しでロック画面を表示。機種により指紋認証。
ChromebookまたはChromebook互換機が起動したらChromium ラウザのウインドウが開いていて、Google検索ページが表示されます。ウインドウには複数のタブを作ることができ、それぞれのタブでホームページの閲覧や、Googleアプリの実行ができます。[Ctrl+T]を押すと新しいタブが開き、複数のタブが開いているときは[Ctrl+Tab]を押すと、タブの切り替えができます。[Ctrl+W]を押すと開いているタブが閉じます。すべてのタブが閉じたらウインドウも閉じます。
[Ctrl+N]を押すと新しいChromiumブラウザのウインドウが開き、Google検索ページが表示されます。複数のウインドウがある場合は[Alt+Tab]を押すと、ウインドウの切り替えができます。
シェルフはWindowsのタスクバーに似ています。すべてのウインドウを閉じると、Tabキーを押してシェルフ内を一巡することができます。
デスクトップ上にウインドウがある場合は[Alt + Shift + L]を押したら、シェルフの左端にあるランチャーボタンに飛んできます。その後はTabキーを押してシェルフ内を一巡することができます。
シェルフは3分割されています。左端にはランチャーボタンがあります、Windowsのスタートボタンのようなものです。右端はステータストレイです、Windowsのタスクトレイのようなものです。
中央に数個のアプリが並んでいます。最初はChroniumボタンだけがありました。ブラウザ上でYouTubeにリンクしたら「インストールしますか」のような誘導があり、そのまま進んだら、シェルフ上にYouTubeボタンが作成されました。YouTubeアプリがインストールされ、独立したアプリとして使用できます。同様にファイルボタンも作成されました。ファイルアプリはWindowsのExplorerのようなアプリです。
項目を選択して、それを有効にするには[検索+スペース]キーを押します。Enterキーでも有効になりますが、項目によってはEnterキーでは有効にならない場合があります。
Windows10は設定の中に簡単操作があり、その中に拡大鏡やナレーターの設定があります。Chromebookは設定の中にユーザー補助機能があり、その中に拡大鏡やChromeVox(音声フィードバック)の設定があります。
Windows10はタスクバーの中にスタートボタンやタスクトレイがあります。Chromebookはシェルフの中にランチャーボタンやステータストレイがあります。[Alt + Shift + S]キーを押すとステイタストレイが開きます。Tabキーを20回ほど押して項目を一巡して確認してください。
「設定」ボタンでEnterキーを押すと設定の先頭に移動します。または「ユーザー補助機能の設定を表示」ボタンでEnterキーを押すとユーザー補助機能の設定が上書き表示されます。ここではTabキーを18回ほど押すと項目を一巡します。最初に数個のボタンがあり、次に15個くらいのチェックボックスがあります。
チェックボックスではスペースキーを押すたびに、オンとオフの切り替えができます。[ESC]キーを押したらステイタストレイが閉じます。これらのチェックボックスで設定できない項目は、「ユーザー補助機能の設定」ボタンでEnterキーを押すと設定の中のユーザー補助機能の管理画面に進みます。
下記のChromeVoxメニューの中で設定できる項目もあります。
[検索+ピリオド]キーを押すと、画面全体にChromeVoxメニューが表示されます。Windowsのメニューバーと同じ構造で、横一列に11種類のメニュー項目が並んでいます。左右の矢印キーでメニュー項目を移動することができます。各メニュー項目では縦方向に選択肢が並んでいて、上下の矢印キーで移動し、項目を選択して、[検索+スペース]キーまたはEnterキーを押すと選択項目が有効になります。見るだけなら、ESCキーで終わります。
ジャンプメニューでは縦方向に「ページの先頭に移動する」や「見出し項目に移動する」等の項目名とショートカットキーが並んでいて、選択した項目でEnterキーを押すと、その操作が実行されます。ショートカットキーの確認と学習をすることもできます。ショートカットキーを覚えてしまえば、ここに来る必要はありません。
ジャンプメニューのほか、スピーチメニュー、ChromeVoxメニュー、操作メニュー、もショートカットキーが表記されています。
タブメニュー、見出しメニュー、リンクメニュー、は現在表示中のページのそれぞれの項目が並んでいます。
ランドマークはアクセシビリティに対応した機能で、2017年に制定されました。2017年以前に作られたホームページやこのことに対応してないホームページでは利用することができません。ホームページをヘッダー、ナビゲーション、本文、フッター、等の区域に分けて、区域間を行き来することができます。
ヘッダー部はバナーと読み上げられます。通常はメインタイトルとロゴの画像があります。このホームページはメインタイトルが「音声ブック」です。ロゴの画像はありません。
ナビゲーションはホームページ全体をカバーするメニューです。このホームページは現在「Home」の中にいます。ほかには「Chromebook」「ChromeVox」「GoogleDrive」のページがあります。
本文は今いる場所です。ランドマークで本文や広告の区域が分かれていれば、広告の区域を避けて、本文の中だけに注目することができます。
フッター部はコンテンツ情報と読み上げられます。
このホームページ「音声ブック」はワードで文章作成をする要領で自動作成されます。ランドマークを自分で作りこむことはできません。ナビゲーションだけが自動作成されていました。
下記のホームページにリンクして、ランドマークを確認してみてください。次のランドマークにジャンプするショートカットキーは[検索+セミコロン]です。
[検索+ピリオド]を押して、ChromeVoxメニューを開きます。「ChromeVox」の中から「ChromeVoxチュートリアルを開く」の順に進んで起動します。
ChromeVoxチュートリアルが起動されたら目次が表示されます。Tabキーを押して移動すると、先頭の項目は「クイックガイド」です。音声の指示により、操作を開始してください。
ページの最後です。上矢印キーを押すと、上の行に戻ります。Home キーを押すと、このページの先頭に戻ります。Alt+左矢印キーを押すと、ここに来る前のページに戻ります。